東京農業大学
ABE Kenta’s HP
東京農業大学 農学部 デザイン農学科
生活デザイン農学研究室 阿部建太のHP
About
東京農業大学 農学部 デザイン農学科 生活デザイン農学研究室 にて助教を務めています。主に緑との関わりによる心理的効果(いわゆる癒し効果)を研究しております。共同研究も積極的に取り組ませて頂きます。ご連絡頂ければと思います。
研究テーマ
➢緑地の生理・心理的効果の把握
➢緑地および緑化空間の景観評価
➢緑地利用の促進
➢農・園芸の生理・心理的効果の把握
➢農・園芸の普及促進
Aim
Background
私が目指しているのは「自然の持つ生理・心理的効果(癒し)が最大限に発揮される社会づくり」です。「現代はストレス社会である」と言われて久しいですが,いまだにうつ病を始めとする精神疾患の患者数等は依然高い水準が続いています。
Why
そこで私は自然に期待しています。なぜ自然かというと多くの人の合意を得られると考えているからです。例えば,爽やかな風の吹く穏やかな木陰と,無機質な壁に囲まれたな部屋とではどちらが居心地が良いと感じるでしょうか?多くの人は前者を選ぶのではないでしょうか?
Future
自然に癒されたからと言って“直接的には”人間関係が改善したり,トラウマが消えたりすることはないかもしれません。
しかし,不安が減ったり,穏やかな心持ちでいられたら,思い詰めて精神を疲弊することも減るのではないでしょうか。場合によっては,上手く折り合いをつけて状況が好転することもあるかもしれません。そのために,最大限に自然を活用したいですし,エビデンスの構築に貢献できればと考えています。
Research(1)
➢緑地の生理・心理的効果の検証
眺めることも含めた緑地利用がストレス,集中力,想像力,他者とのコミュニケーション,生活の質(QOL)等に与える影響を検証しています。
➢緑地の景観評価
➢緑地利用の促進
どのような緑地景観が好まれるのか,心地良いと評価されるのかを調査しています。今後造成される緑地のデザインへ応用できる知見の創出も目指しています。
多くの人に緑地の効果を享受してもらうために,緑地利用の促進に繋がる様々な意識調査や観察調査なども実施しています。
Research(2)
➢農園芸作業の生理・心理的効果の検証
➢農・園芸の普及促進
農や園芸に関わる多くの作業や,植物を用いたプログラムでは緑あるいは自然との触れ合いが生じます。植物,土,小動物など様々な自然と触れ合いです。こうした触れ合いによるストレス,ポジティブ感情,集中力,想像力,他人とのコミュニケーション,生活の質(QOL)などへの効果を検証します。
農や園芸を通して緑や自然との触れ合いに良い効果を明らかにした上で,多くの人にその効果を享受してもらうために,農や園芸の普及促進に繋がる様々な意識調査や観察調査なども実施します。
Education
生活デザイン農学(2年生/必修)
緑と人の健康に関する様々な理論や仮設、過去の著名な研究から最新の研究までの解説を広く行う概論的な講義です。私達の生活の中でいかに緑が活用されているのか、また、そもそもなぜ緑が活用されているのかという点についても理解を深めます。
生物介在療法学(2年生/必修)
森林療法、アロマセラピー、園芸療法・園芸福祉など、緑を活用した国内外の様々な療法について解説します。座学ではありますが、植物の香りや自然音などを用いて、可能な限り体感型で学んでもらう形で実施しています。
農福医連携デザイン農学(3年生/選択)
園芸を用いた就労支援や福祉的ケアなどについて解説するとともに,農副連携の事例を豊富に紹介します。園芸療法の実際についても,生活デザイン農学や生物介在療法学よりも,さらに詳細に解説します。
生き物活用法(3年生/選択)
2年生の生物介在療法学のような,療法に限らない,植物の様々な活用方法について解説します。こちらも座学ではありますが,障害体験×園芸等のワークも交え,感じてもらうことを重視した構成としています。
専攻基礎実験実習・演習/専攻応用実験実習・演習(研究室での3年生・4年生実習/必修)
植物や緑地の利用には,基本的な園芸作業の知識やスキルが欠かせません。私の担当回では植物の播種(種まき)からその活用までの一連の流れを体験してもらっています。例えば,ドライフラワーに適したセンニチコウなどを播種し,栽培,収穫して,スワッグやハーバリウムを作成したりしています。
卒業論文
「緑」と「人」をキーワードに,学生自身で自由に考えたテーマで研究に取り組んでもらっています。以下は過去または現在の研究テーマです。
2024年度
・生花の設置がイベントにおける満足度及び参加意欲に与える影響
・地域の園芸コミュニティ活動の参加動機に関する研究
・日本国内における香水需要の現状調査
・都市部におけ家庭菜園の課題に関する研究
・園芸活動による実施者および対象者への生理・心理的効果
・飲用する環境がコーヒーの味に対する評価に与える影響
・室内空間への木材および木目調デザインの導入が集中力の持続時間に与える影響
・緑視率の違いが心理的効果および作業効率に与える影響
・園芸活動が家庭に問題を抱える高校生の意識変容に与える影響
・森林散策の360°動画の視聴によるポジティブ感情への影響
・コーヒー豆の種類によるストレス緩和効果の比較
・精油の香りによる緊張緩和効果
・植物活用プログラムの内容及び参加者の属性による満足度の違いに関する研究
・植物の香りを日常生活に取り入れる手法に関する研究
2023年度
・植物配置がデスクワークにおける作業効率およびストレスに与える影響
・コーヒーの香りが作業時の注意力に与える影響
・緑地の360°の動画によるストレス緩和効果
・目線の高さの違いによる景観の印象評価と視線の比較
・ローズマリーの香りによるストレス緩和効果
・チューベローズの香りによるストレス緩和効果
Activity
相武台団地での植物を活用した地域交流活動
神奈川県相模原市の相武台団地にて,団地の活性化等を目指して,植物活用プログラムを実施しています。実施は年に数回程度で,内容はスワッグ作り,リース作り,多肉植物の寄せ植え,ハーブボール作り,押し花のしおり作りなどなど,多岐に渡ります。
JAあつぎとの協働プログラム
食農教育に関連した「親子夢未kidsスクール」において,農大カリキュラムとして,畑での農作業体験・収穫体験等を通して,楽しみながら食や農について学ぶプログラムを年に1回実施しています。農大以外でも稲刈り等があり,学生らもお手伝いで参加します。
共同研究や活動等のご相談や
ご質問等がありましたら,
お気軽にご連絡下さい。
住所
〒243-0034
神奈川県厚木市船子1737
生活デザイン農学研究室
Eメール
ka207934★nodai.ac.jp (★→@)